六本木アートナイト2009, ヤノベケンジ 「ジャイアント・トらやんの大冒険」

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https://vr-factory.com/pano_files/2009roppongi_art_night/index.html

最近、昔に撮影したパノラマのデータを掘り起こして、再勉強しながらオーサリングしなおすことがマイブームになってまして。。。

このパノラマを撮ったのは、もう今から15年前。ヤノベケンジ氏の機械彫刻「ジャイアント・トらやん」が六本木アリーナで火を噴く!という記事を見かけて、撮影機材を携えて駆け付けたのでした。

この当時はまだ高所パノラマをきちんと撮れる機材がなくて、いろいろ苦労したことを思い出します。撮影に使ったカメラはNikon D700, レンズはAF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G EDでした。このレンズには、パノラマ撮影用にレンズフードを削ぎ落とす改造をしていました。そしてイタリアのagnosというメーカーの高所撮影用ポールを使って高さ約4mの位置からキャプチャーしています。余談になりますが、レンズに固定されている樹脂製のレンズフードを削ぎ落としたい場合には、超音波カッターを使うのが最適です。あらゆる他の手段を試みましたが、もう超音波カッターしかありません。一家に1台!是非!

水平4分割撮影、このパノラマは4枚の素材画像データで仕上げています。この撮影で難しかったのは、主役のジャイアント・トらやんが火炎放射を噴くのですが、それが不規則なリズムなので、主役は写っていないカットも火炎放射に合わせて撮影する必要があったことです。そうじゃないと、4枚を繋いだ時に光の整合性が取れなくなってしまうので。。。それと、ポールを地面に直接立てて手で回しながら撮影したので、カメラの位置をきっちり保持することができず、No Parallax Pointは暴れまくりました。結果、PTGuiでのスティッチに大変な苦労を伴いました。

それと、なにせカメラがD700でしたので、取得したデータの解像度がとても低く、オリジナルのままではTHETAの解像度にも届かないようなサイズのEquirectangulerイメージでした。まぁ、そういう時代だったのです。今回の再オーサリングでは最新のヤクザなテクニックを駆使して現在の標準クオリティまで引き上げています。

実際かなり荒っぽい撮影でしたので、撮影精度が低く、イメージ内の細かいところに粗が見えるかと思いますが、そこは笑ってご容赦くださいませ。360°パノラマの面白さを再認識していただけましたら、とても嬉しいです。