オブジェクトVR 阿修羅像フィギュア
画像内で左右にドラッグしてみたり、マウスのスクロールホイールでズーム操作ができます。
スマートフォンは横位置で見て頂く方が良さそうです。
360°パノラマに類する技術として、被写体を回転させて撮影するオブジェクトVRがあります。360°パノラマとはまた違った意味で、撮影とポストプロダクションにとても手間の掛かる代物で、それ故にあまり普及していませんが、文化財の記録やEC通販の商品写真などではたまに見かけます。
このオブジェクトVRの被写体は、2009年に東京国立博物館で開催された「興福寺創建1300年記念 国宝阿修羅展」でお土産グッズとして販売された海洋堂製の阿修羅像フィギュアです。10年前に撮影しました。合計32枚の写真で構成しています。
実写のオブジェクトVRの仕組みは昔の「パラパラ漫画」と同じです。現在では3D CGによるインタラクティブなコンテンツ開発が盛んですが、撮影を伴う実写データのオブジェクトVRは、すでに”枯れた技術”の域にあり、緻密な描写力と安定感に優れています。製品開発の段階で生成された3Dデータが利用出来る場合は3Dモデリングによる表現の方が相応しく思えますが、文化財やハンドメイドで作られたもの、あるいは質感表現をできるだけ丁寧に行いたい場合などでは、まだ写真撮影によるオブジェクトVRにアドバンテージがある様に思います。
オブジェクトVRの撮影は、実際、通常の物撮りよりも面倒な作業が多く手間が掛かりますし、アタマも使います。ライティング(照明)はいつも本当に悩みます。でも、やってみるとこれが結構楽しいのです(笑)。被写体がレンズ前で回るだけのことなのですけれど。
オブジェクトVRの撮影の詳細に付いては、お気軽にお問い合わせください。
お読みくださってありがとうございました。